火ノ丸相撲(ひのまるずもう)は、川田の初連載作品となる日本の相撲漫画。
「週刊少年ジャンプ」にて、2014年26号〜2019年34号まで連載されました。
この記事では「火ノ丸相撲の最終回のネタバレ」をご紹介しています。
「火ノ丸相撲の最後の結末が気になる!」
という方はぜひ本記事をお読みください。
目次
火ノ丸相撲「最終回」までのあらすじ
小学生相撲で部類の強さを誇った、主人公:潮 火ノ丸(うしお ひのまる)。
国宝「鬼丸国綱」と将来の横綱を期待されますが、成長期に背が伸びず小兵の存在となり、このまま埋もれてしまうかと思われました。
それでも火ノ丸の闘志は衰えることはありません。
ダチ高に進学して弱小相撲部に入部すると、仲間と共に激闘を勝ち抜きインターハイ千葉県代表となります。
全国大会では個人戦を敗退するも、団体戦は涙の全国優勝を飾ったダチ高。
その後の火ノ丸は全日本で好成績を収めると、特例の「三段目付出」資格を獲得。
体格のハンデを覆して念願の角界入りを果たします。
しかし勝負の世界は甘くありません。
ケガに悩み結果が残せない火ノ丸は、必勝を期して運命の九月場所に臨みます。
横綱:刃皇と戦い圧倒的な敗北をした火ノ丸は、心身ともにダメージを負いながらも、レイナの必死な献身もあり、その後は挽回して白星を重ねていきます。
かつてのライバルたちを倒した火ノ丸は、千秋楽に刃皇との優勝決定戦に挑むのでした。
火ノ丸相撲「最終回」のネタバレ
結びの一番はクライマックスです。
疲れの見えた刃皇の一瞬のスキを見逃さず、一気に攻め続ける火ノ丸。
しかしながら、火ノ丸の表情は穏やかでした。
潮火ノ丸の相は、“今の自分を作ってくれた全てにありがとう”と感謝の型です。
声援を送るレイナ。
刃皇の懐で廻しを取りつつ、背負い投げのような体制に入る火ノ丸。
「百千 夜叉墜(やしゃおとし)」です。
姿勢を崩されまいと右足で踏ん張る刃皇でしたが、火ノ丸の足が払います。
夜叉墜とは三点同時攻撃の技だったのです。
両手と口で三本の刀を持つような鬼丸相撲。
“かーちゃん、小さく生んでくれてありがとう”
最後は母への感謝でした。
巨漢ひしめく大相撲で横綱を目指す火ノ丸の体は、あまりにも小さいですが気高くもあります。
その小兵が大柄の刃皇が豪快に投げました。
一瞬の静寂。
行事の軍配は火ノ丸に上がりました。
九月場所を制したのは平幕の鬼丸!
国技館は座布団が飛び交い観客は大興奮です。
一方、念願の勝利を手にした火ノ丸の所作は、笑うでも泣くでもなく、粛々と、相手への敬意に満ち溢れています。
駿海の言うとおり、これが鬼丸、潮 火ノ丸なのです。
花道を歩く刃皇に群がるマスコミ。
進退について謙虚に答えましたが、一転"やめない"発言で引退を撤回します。
次はどうしてやろうかと、早くも来場所に目を向けているようです。
控室に戻る途中の火ノ丸に抱きつくレイナ。
"おめでとう"と言いながら涙が溢れてきます。
同期も先を越されたと祝意を述べながら「次は負けない」と誓います。
ダチ高の仲間も待っていました。
部長が天を指さす仕草を見て、火ノ丸は雲の上に名を轟かす大横綱になると宣言しました。
天国の母親に国技館の声援が聞こえているかと思う火ノ丸。
先の未来はまだわかりません。
それでも今この瞬間は幸せだと実感します。
同じ未来を見据えるレイナと共に。
火ノ丸相撲 完!
火ノ丸相撲「最終回」の見どころ
潔い最終回
まずは最終回の全体的な構成について。
初の優勝。
刃皇の引退撤回。
レイナとの抱擁。
仲間たちからの祝福。
火ノ丸の母親への感謝。
予定調和で終わった感はありますが、結びの一番から物語のエンドまで一気に畳みかる展開。
今までハンデや苦悩を重ねながら、遂に頂点にたどり着いた火ノ丸を知る読者ほど、あっさりした終わり方に消化不良の感があるかもしれません。
しかし、後腐れなくスパッと終わるやり方は、決して打ち切りという憂き目でなく、作者自身が描き切った潔さの表れではないでしょうか?
例えるならば、火ノ丸の電光石火のような寄り切り。
もっとも、『ジャンププラス』では、後日談である火ノ丸とレイナの結婚式も発表されましたが。
挙式のカオスっぷりなど、興味がある方は一読をオススメします。
鬼丸相撲
最後の大一番。
攻めの型である不知火から怒涛の攻撃を続けた火ノ丸は、最後に刃皇の懐に入りました。
小兵の力士ならではの戦い方。
これを"勝負勘"というのは簡単です。
しかし、火ノ丸がそこに至るまで、一体どれだけの努力があったことでしょう。
そう考えると、体中にある無数の傷跡すら、最終回への伏線だったかと思えてきます。
火ノ丸を象徴するイメージとして浮かぶ鬼の姿は、両手と口に咥えた三本の刀。
四股名のように鬼の形相で相撲を取り続けた火ノ丸でしたが、最後は笑顔で感謝の投げ。
これぞ「鬼丸スタイル」。
今までは業を背負ったような戦い方をしていた火ノ丸が、新たな可能性を提示してくれた気がします。
勝敗が決した後も決して奢らず、偉ぶらず、そして謙虚に。
その所作は未来の横綱を思わせます。
刃皇の進退
火ノ丸と刃皇との勝敗の行方は勿論のことですが、読者には気になることが残っていました。
それは九月場所前に引退を宣言していた刃皇の去就です。
対戦力士と精神世界で相撲へ在り方を問う刃皇裁判をはじめ、独特の世界観を持つ大横綱。
そこに愛はあるのか?と尋ねる様子は某CMのようでした。
千秋楽では、横綱ながら不覚にも1日に2敗するも、その実力は自他共に最強を認めるところ。
結びの一番が終わり、引き上げる刃皇へのインタビュー。
本当に引退かと思いましたが、やはり発言を撤回しました。
「バーカ!」とインタビューアーを煽りまくりです。
この唯我独尊ぶり。
火ノ丸の敗戦で凹むどころか、闘志に火が付いたようです。
やはり、主人公にとって敵というものは、憎らしいほど強い方がキャラとして際立ちますね。
火ノ丸相撲の最終回を読んだ人の声
火ノ丸相撲が今週のジャンプで最終回でした。
5年間の連載。1話目から最終話まで毎週これ程までの熱量で描かれた作品はなかなか無いと思います。
ジャンプスポーツ漫画史でも指折りの名作でした。
本当にありがとう。 pic.twitter.com/MwYWFpyaWX— まさと (@FEkizuna_games) July 22, 2019
火ノ丸相撲後日譚横綱まで行かなかったとしてこれこそが本当にみたい最終回だったと言える内容でよかったすな pic.twitter.com/vluBGeFZUu
— アッチーニャ人DE (@0sususunanana8) October 3, 2019
#火ノ丸相撲
最終回読んだんだけど絶対終わり急かされたよね…
なんで後日談とかレイナの結婚式とかやらないの?
すっごい楽しみにしてたのに…
食戟のソーマがGで後日談するのになんで火ノ丸相撲はないんだ。
火ノ丸相撲こそGでやってくれよ。
単行本で頼む…必ず。— ユースケ (@NRePRxLQL1JJgKa) July 22, 2019
火ノ丸。次号クライマックスの文字を読んで涙出てきた。ホントにもう終わっちゃうんだなぁ……。最後が凄く楽しそうな相撲で本当に良かった。もちろん勝って欲しいけど、勝っても負けても爽やかなクライマックスになるんだろうな。最終回直前でこの掲載順は、本当に嬉しい。
— 夢魔 (@nightmare741) July 13, 2019
火ノ丸相撲が今週最終回で物凄く綺麗に終わったから驚いている。最近の連載漫画ってなんとか引き延ばそうと足掻いた結果中途半端に終わるイメージだったから。これを打ち切りと感じてる人もいるみたいだけど。 非常に面白かった、次回作も楽しみです。 #火ノ丸相撲
— トマト@プクタク (@The0tomato) July 22, 2019
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火ノ丸相撲の最終回を読んだ感想|まとめ
実は見開きの最終ページ。
『週刊少年ジャンプ』連載時と単行本は異なり、単行本では堀が撮影したであろう写真の枚数が増えていました。
追加されたのは、火ノ丸の優勝を称える柴木山親方や、次の場所にリベンジを誓い引き上げる刃皇などです。
どちらが好きかは個人の判断ですが、共通して堂々と「完」と書かれた清々しさ。
本作は大相撲編に移行して登場人物の年齢が上がりました。
火ノ丸とレイナのラブホ事件や、結婚許可への挨拶など、大人であることを上手く利用したストーリー展開を、真剣勝負の合間に入れてくるメリハリの良さ。
相撲という番付が決まっている世界では、連載を続けても同じ対戦相手との繰り返しにだけに、ここで連載終了の判断は良かったと思われます。
飛び道具もない、女性キャラが多いわけでもない。
それでも二部構成にわたる長期連載が続いたのは、熱いストーリーと愚直なまでに努力を重ねた火ノ丸に惹かれたのも事実。
何よりも、少年誌で数少ない相撲マンガを描き切ったことは、高く評価されるべきでしょう。